常夏の島でも、日差しが日一日と強さを増し、躍動的な季節がやってきました。清々しいハワイの潮風に包まれて、私達二十九名は本日、レインボー学園を卒業します。このような立派な会場で卒業式を挙行してくださり誠にありがとうございます。三年間のオンライン授業を経験したからこそ、今ここに立っていることに深く感動しております。先生方をはじめ、ご来賓、保護者の皆様、ご多忙の中ご臨席を賜り心より感謝いたします。
私は幼稚部のさくらからレインボー学園に通っており、数え切れない程の思い出があります。毎年恒例の運動会、幼稚部の頃は、お父さん、お母さんも参加してくれましたね。小学部に入ると漢字テストが始まり、金曜日の夜に一生懸命勉強したのを思いだします。小学部高学年からは社会科の授業が加わり、地理や歴史など日本について深く学ぶことができました。残念ながら六年生から三年間、私達は対面で授業を受けることができなくなりました。私はレインボー学園の最終過程を終えるということに深い意義を感じ、有終の美を飾りたいという思いから中学部進学を考えました。オンライン授業ではマイクをオンにしている人の声しか聞こえず、会話もできませんでしたが、対面授業が再開され、毎週先生や友達と休み時間を使って沢山会話をすることができました。コロナ禍中のオンライン授業を通して、私達は対面で授業を受けられることのありがたみを感じました。レインボー学園での最後の1年間を対面で過ごすことができて、とても楽しかったです。運動会や修学旅行は、私達にとってもかけがえのない思い出となりました。
こうした沢山の思い出の中には、いつも私達に寄り添い、見守り続けてくれた先生方の存在がありました。正直、現地校との両立は容易なことではありません。スポーツやクラブ活動をしていると、尚更大変だったと思います。そんな私達を励まし、支えてくれたのも先生方でした。レインボー学園の先生方は日本でもきっといらっしゃらないほどの熱意あふれる方々です。その素晴らしい先生方にここハワイでお会いすることができたご縁に、心より感謝しています。毎週暑い中、渡邊校長先生、後藤教頭先生、代田先生をはじめ沢山の方々が一生懸命私達の登下校を見守ってくださったことに感銘を受けました。そして校長先生が私達のために言ってくださった「自分に厳しく」という言葉は、日々の生活を正し、常に私達を戒めてくれる言葉となるでしょう。教科の先生方は学習指導を通して私達に学ぶことの喜びを教えてくださり時には人生をついて語ってくださいました。私達一人一人のことをよく理解し、自主性を尊重して見守り成長させてくださった先生方の下で学ぶことができて、とても幸せです。沢山の教えを賜りましたこと心より感謝いたします。私達を卒業に至るまで導いてくださり、誠にありがとうございました。
そしていつも一番身近で見守ってくれたお父さん、お母さん!あなた方は特別な存在です。あなた方の協力無くして私達はここまで来ることはできなかったでしょう。普段は素直に言えなかったけれど、言葉にできないほど感謝しています。これまで温かく支えてくれてありがとうございます。これからも引き続き応援していてください。
在校生の皆さん、先程は心のこもった送辞を述べてくださりありがとうございました。現地校では各生徒が自分専用の時間割を持っていると思います。でもレインボー学園では組全員が同じ授業を受けます。だからこそ皆で支えあい、仲を深めていくことによって団結力を高めることができます。それがレインボー学園の魅力の一つであり、日本の文化の表れだと思います。私達は今日で卒業しますが、四月からは皆さんがレインボー学園の伝統を引き継ぎ、皆で協力して卒業を目指して頑張ってください。
卒業生の皆さん、最後の一年、対面で一緒に勉強できたこと、本当に楽しかったです。修学旅行はとても盛り上がって楽しかったですね。運動会の応援合戦も沢山練習して大成功でしたね。それらを通して育まれた絆は固いものだと私は思います。レインボー学園で教えていただいた日本人の心、そして仲間の絆はこれからもずっと、私達の胸を離れないでしょう。私達は、レインボー学園の卒業生であることの誇りを胸に、これからの長い人生を歩んで行きます。
最後となってしまいましたが、私達の学校生活を支えてくださった全ての方々に改めて心から感謝申し上げます。五十周年という大きな節目を迎えるレインボー学園の益々の発展を祈って、答辞とさせていただきます。
令和六年三月九日
レインボー学園中学部三年一組 イェイイチロー